鏡を見て気になる場所は年々増えるのに、「美容にいくらまで使っていいか」は誰も教えてくれない。使いすぎかもと不安になり、逆に一歩目も踏み出せない。施術ごとの単発価格は検索すれば出てくる。ところが月々の総額や家計とのバランスになると、途端に情報が消えるからだ。
1級FPの私は、医療脱毛・AGA・ホワイトニング・減量を自分のお金と体でやってきた。月1,800円の薬代から月10万円を超えた時期まで、私の実額と枠の決め方・優先順位をまとめて公開する。読み終える頃には、あなたの上限額と「何から手を付けるか」が決められるはずだ。結論から言えば、答えは金額のルールではない。美容支出は「医療と根拠のあるものにしか出さない」という質のフィルターで管理し、集中期と維持期を分ける。この2つで家計は壊れない。
📖 この記事の立ち位置:扱うのはお金と家計の考え方だけです。各施術の医学的な効果・安全性・向き不向きには一切踏み込みません(そこは医師の領域です)。文中の金額はすべて私個人の実支出で、料金は医院・クリニックにより異なります。
美容代は月いくらが普通か|平均より「月額換算」で見る

最初に「普通はいくらか」に答えておく。公表されている調査では、1ヶ月の美容代の平均は数千円だ。リクルートのホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス」(2022年下期)では、月平均は女性5,329円・男性2,813円とされている。総務省の家計調査でも、二人以上世帯の理美容サービスへの支出は年約3万8,000円(コロナ禍前の2019年)。月に直せば3,000円強になる。
ただ、FPとして正直に言うと、この平均を自分の予算の物差しにするのはおすすめしない。理由は2つある。
1つ目。美容の支出は「日常の維持費」と「単発の大きな支出」の2層に分かれる。化粧水や散髪代の平均に、80万円の医療脱毛は含まれてこない。平均額と見比べて安心しても、大きい方の支出は何も設計できていない。
2つ目。平均は「その人の顔ぶれ」で決まる。ほとんど使わない人と、集中的に使っている人をならした数字に、あなたの答えはない。若い人と定年後の人でも事情はまるで違う。
維持費と集中支出、2つのポケットで数える
では、どう数えるか。財布の中に2つのポケットを想像してほしい。1つは毎月出ていく「維持費」のポケット。もう1つは期間限定の「集中支出」のポケットだ。
維持費は月額が小さく見えるのが罠になる。月3,000円のケア用品は年3万6,000円。5年続ければ18万円だ。逆に集中支出は単発の金額が大きく見えるのが罠で、年1回7万円の施術は月に直せば5,800円ほど。携帯料金と同じ土俵に載せられる。維持費は年総額に引き伸ばし、集中支出は月額に割り戻す。数え方を逆向きにそろえると、大小の錯覚が消えて比べられるようになる。
この換算をやった人とやっていない人では、同じ支出でも家計の安定がまるで違ってくる。計算自体は割り算1回で終わる。家計簿を付けているなら「美容」という費目を1つ作り、施術もケア用品もそこへ集めるだけで、年総額は自動的に見えるようになる。
📌 FPの物差し(この記事全体で使う)
- 単発の価格ではなく、年間の総額を12で割った「月額換算」で見る
- 毎月かかる「維持費」と、期間限定の「集中支出」を分けて数える
- 平均と比べない。自分の家計の余白と比べる
もう1つ、順番が前後する前に伝えたいことがある。大手証券会社で営業課長として数多くの家計を見てきた経験では、衣服や財布などのアイテムをどんどん買う人は、お金が貯まらない。買った瞬間が満足のピークになり、また次のモノが欲しくなる構造だからだ。一方で、身体そのものにかける支出は買い替えが発生しない。同じ「見た目のためのお金」でも、この2つは性質がまったく違う。美容代を考えるときは、アイテム代と身体への支出を分けて眺めてみると違いがよく分かる。

「平均より多いか少ないか」は気にしなくて大丈夫。それより「年間いくら払っているか、言えるかどうか」のほうがずっと大事です。次の章で、私自身の数字を先にさらします。
私の美容支出の実額|維持費は月1万8,000円弱、ピークは月10万円超

結論の数字から出す。2026年7月時点で、私が美容に払い続けているお金は月あたり1万8,000円弱だ。内訳を月額換算でそのまま並べる。
| 項目 | 実額 | 月額換算 |
|---|---|---|
| AGAの薬(予防目的) | 月1,800円(年払いの換算) | 1,800円 |
| ホワイトニング | 年3回・1回約35,000円 | 約8,700円 |
| 眉(脱毛+アートメイク) | 年1回・合計で年70,000円ほど | 約5,800円 |
| 歯磨き粉(アパガードプレミオ) | 1本1,500円 | 数百円程度 |
| 美容院 | QBハウス等の格安店 | 約1,000円台 |
※歯磨き粉・美容院の月額は、使用・利用の頻度による概算。
AGAの薬はクリニックフォアのオンライン処方で、年払いにすると月1,800円の計算になる。予防を目的に医師の処方を受けて飲んでいるもので、効果を保証する趣旨ではない。この金額でずっと続けている。スマホで完結して薬がポストに届くので、通院の時間も交通費もかからない。継続する支出だからこそ、手間と付帯コストが小さい形を選んだ。料金の内訳や落とし穴はクリニックフォアの料金を検証した記事に書いた。
ホワイトニングはかかりつけの歯科で年3回ペース。1回あたり約35,000円で、年間では10万円を少し超える。本音を言えば、もっと安い医院を探して比較する手もあった。それでも定期検診で通うかかりつけの安心を優先して、ここで続けている。始めた頃の費用感はオフィスホワイトニングに8万円払った記録に包み隠さず書いている。
表の5項目を足すと、月1万8,000円弱になる。大きい3項目(薬・ホワイトニング・眉)で月1万6,000円強、そこに歯磨き粉と美容院の細かい維持費が乗る計算だ。とくにホワイトニングと眉の2つで月1万4,000円以上を占める。何にいくら払っているかが数字で見えると、増やす・減らすの判断が感覚論でなくなる。
眉は補足がいる。いまは眉脱毛とアートメイクを年1回ずつ受けて合計年7万円ほどだが、眉脱毛が完了すれば年3万円くらいに下がる想定だ。月額換算なら5,800円が2,500円になる。維持費はずっと一定とは限らず、完了とともに軽くなっていく項目もある。
歯磨き粉のアパガードプレミオは1本1,500円で、ドラッグストアの標準品より高い。ホワイトニングの施術と施術の間をつなぐ、日常ケアの位置づけで使っている。月に直せば数百円の話だが、こういう細かい維持費も年総額には効いてくる。
髪については拍子抜けされるかもしれない。私はQBハウスのような格安店で切っている。眉に年7万円払う一方で、髪は千円台。正直に言えば「そろそろ髪型にもお金をかけるべきか」と検討している最中で、FPでもこの手の優先順位は迷う。全部に正解を持っている人など、たぶんいない。
ピーク時は月10万円を超えていた
今の月1万8,000円弱だけ見ると、ずいぶん堅実に見えるだろう。だが集中期は違った。医療脱毛に約80万円かけた1年半は、支払いが月10万円を超える時期もあった。それでも当時を振り返って後悔はない。ずっと続く支出ではなく、期間が区切られた集中支出だったからだ。総額が決まっているぶん、出口は最初から見えていた。付け加えると、この80万円はひとりの判断で動かしたお金ではない。家計を共にする家族と話をしたうえで踏み切っている。
💡 集中期と維持期を分ける:「月10万円超」は異常な浪費に見えて、期間限定なら総額80万円という上限が最初から決まっている。逆に月数千円の維持費は、10年続けば数十万円になる。怖いのは金額の大きさではなく、終わりが決まっていない支出だ。
なお減量だけは例外で、かかった費用は0円だった。6ヶ月で25kg、食事の節制だけで落とした。お金の面ではいちばん割のいい項目だが、これは後の優先順位の章で詳しく触れる。
金額ルールより「質のフィルター」|医療と根拠にしか出さない

「手取りの何%までにすべきか」。誰もが最初に知りたくなる数字だと思う。先に白状すると、私自身は金額のルールを決めていなかった。80万円の脱毛も月1,800円の薬も、「予算の枠内だから」ではなく別の基準で決めてきた。
その基準がこれだ。いまはエステ脱毛や眉サロンには通わず、医療脱毛のように医師・専門家の裏付けがあり、総額と終わりの見えるものにしか出さない。エステが悪いという話ではない。家計を預かってきた立場として、私は総額の読めるほうを選んだというだけだ。金額の上限で線を引くより、お金を出す先の「質」でふるいにかける。私はこれを質のフィルターと呼んでいる。
なぜ金額より質なのか。安いものを転々とすると、支払いは小さくても積み重なって総額が膨らむ。しかも何も完了しない。終わりの決まったものへ絞れば、支出は「完了」に向かって積み上がっていく。同じ10万円でも、消えていく10万円と、終わりに近づく10万円がある。
私が語れるのは支出の形だけだが、その形がまるで違う。私の医療脱毛は総額約80万円・期間およそ1年半で、上限と終わりが最初から見えていた。終わりの決まった支出は、家計に組み込んで計画が立つ。一方、都度払いで際限なく通い続ける形の支出は、1回ごとは安くても年間総額が読めない。家計を預かる立場から見ると、この「読めるか読めないか」の差は金額の差より大きい。
🔍 質のフィルター・2つの問い:①それは医療・専門家の裏付けがあるものか。②総額と終わりが最初に見えているか。両方に「はい」と答えられない支出は、金額がいくら小さくても一度立ち止まる。
それでも目安が欲しい人への数字
このフィルターだけでは不安な人もいるだろう。私がFPとして使っている目安を添えておく。維持費は手取りの5%以内に収まっていれば、家計の他の項目を圧迫しにくい。集中支出は「生活費の6ヶ月分の予備のお金を崩さずに、貯蓄から前払いできるか」で判定する。この2つを守れば、大きく踏み外しにくい。
集中支出の判定に使った「生活費6ヶ月分の予備のお金」について補足する。これは病気や収入減に備える、家計の最後の砦だ。ここに手を付けた瞬間、美容の支出は家計の余白ではなくリスクに変わる。砦を残したまま払える金額か。集中支出の前に確かめるのは、この1点だけでいい。
1つだけ絶対の線を引いておく。借りてまで美容にお金は使わない。美容代について検索していると、「足りなければローンで」という結論の記事も見かける。FPの立場からは真逆を勧める。利息の分だけ余計に払ううえ、支払いが終わる前に次の欲しい施術が現れるからだ。貯めてから払う。この順番だけは崩さないでほしい。
大手証券会社の営業課長だった頃、富裕層の顧客を見てきて印象に残っていることがある。本当にお金を持っている人ほど、自分の許容度の範囲内なら迷わず決める。そして失敗しても後悔が少ない。危ういのは金額の大小そのものより、線引きが曖昧なまま勢いで契約することだ。質の基準と予備のお金の確認は、その線引きを先に済ませておく作業でもある。
割合について、もう1つ私の考えを書いておく。若い人ほど、割合が高くなっても良いと思っている。若い人ほどその後の人生が長く、手を入れた状態で過ごせる期間も長い。一般的には収入がまだ少ない時期だから、割合は自然と高く出る。それは浪費とは限らず、合理的な配分になり得る。5%という数字は上限の目安であって、年齢や状況で動かしていい。
4領域をどう組み合わせて家計に載せるかという全体設計は、美容医療×ミニマムライフの5年戦略の記事で別途まとめている。ここでは枠の考え方だけ持ち帰ってもらえればいい。
美容は深入りするとお金が溶ける

ここからは守りの話になる。4領域をやってきた私の実感を、先に言葉にしておく。美容は深入りすると、お金が溶けるようになくなっていく。
美容の怖さは、上を見るとキリがない構造にある。1つ気になる場所を直すと、次の場所が気になり始める。施術の価格帯も上へ上へと階段が続いている。どこかで自分から止まらない限り、支出の終わりが来ない。ダイエットのリバウンドは体重で気づけるが、美容支出の膨張は家計簿を見ない限り気づけない。
私が実際に「やめてよかった」と判断して手放した美容支出は、やめてよかった美容支出ベスト10で具体的に振り返っている。
では、どこで止まるか。私が共感しているのが、実業家のマコなり社長がYouTubeで語っていた、美容は50点でいいという趣旨の考え方だ。満点を目指さず、50点で止める。私はこれを「減点されない状態まで整えたら、そこで終わりにする」という意味で受け取っている。ビジネスの場で必要なのは、100点の見た目ではなく、マイナスを消した清潔感だ。50点から先の上積みは、かけたお金のわりに他人は気づいてくれない。
この感覚は、大手証券会社で営業課長として働いていた頃の観察とも重なる。昇進の早い管理職は、ほぼ例外なく身だしなみに手を入れていた。ただ、派手だったわけではない。昼休みに丁寧に歯を磨く、髪を放置しない。そういう「減点を消す」方向の積み重ねだった。
🧊 お金を溶かさない3つの歯止め
- 50点で止める:減点を消したら終了。加点を狙い始めたら深入りのサイン
- 定期的に棚卸しする:「今の自分にとって優先順位の高いものは何か」を折に触れて見直す
- 3ヶ月ルール:続けて手応えがゼロなら、その支出からは撤退する
2つ目の棚卸しは、私が実際にやっている習慣だ。効果の高いこと、優先順位の高いことは何か。これを定期的に問い直すと、惰性で払い続けている項目が浮かび上がる。私の場合、この見直しでサプリ類を全部やめた。マルチビタミンに年36,000円、育毛トニックに年15,000円、高級シャンプーに年36,000円。合わせて年8万7,000円の「なんとなくの維持費」を順番に卒業し、医師の処方による薬の年21,600円に絞った。この経緯はやめてよかった美容支出ベスト10の記事に全部書いてある。
3つ目の3ヶ月ルールは、撤退の基準を先に決めておく仕掛けだ。人は払った金額が惜しくて、手応えのないものほどやめられなくなる。「3ヶ月続けて手応えゼロならやめる」と始める前に決めてしまえば、やめる判断に意志の力が要らなくなる。
引き算で浮いたお金は、そのまま次の原資になる。私の場合、サプリ類をやめて浮いたのは年6万5,000円ほど。ホワイトニング年3回分の費用の半分以上が、これでまかなえる計算になる。足すより引く。美容の家計管理で本当に効くのは、新しい何かを始めることより、溶けている支出を止めることだったりする。
何から始めるか。今なら減量→AGA→ホワイトニング→脱毛

最後に、誰もがぶつかる問いに答える。「何から始めればいいか」。私の答えは明確で、今からやり直すなら減量→AGA→ホワイトニング→脱毛の順にする。
先に打ち明けると、私が実際にやった順番は脱毛→AGA→ホワイトニング→減量。つまり一番高いものから始めて、0円でできることを最後に回した。順番だけは、今ならまったく逆にする。80万円の脱毛を終えたあと、6ヶ月の節制で25kg落とした。1円もかけていない項目で、これだけの変化が出た。この順番の話こそ、この記事で一番伝えたいことかもしれない。
推奨する順番を、お金の負荷と一緒に並べる。
| 順番 | 領域 | 私の実支出 | 家計への負荷 |
|---|---|---|---|
| ① | 減量(食事の節制) | 0円 | なし。むしろ食費が減る |
| ② | AGA(予防目的の薬) | 月1,800円 | 軽い。ただし継続前提 |
| ③ | ホワイトニング | 年3回×約35,000円 | 中くらい。年10万円強 |
| ④ | 医療脱毛 | 約80万円(1年半) | 重い。貯蓄からの前払い必須 |
この順番の理屈はシンプルだ。お金の負荷が軽い順に試す。0円の減量から入れば、家計を1円も傷めずに身体の変化を確かめられる。月1,800円のAGAの薬は、やめる判断をしても家計のダメージが小さい。年10万円のホワイトニング、80万円の脱毛と、負荷の重いものは家計の耐性を確かめてから登ればいい。
各領域の要点だけ、ここで完結させておく。深掘りしたい領域だけ、詳細記事を開いてもらえばいい。
減量は、私の場合ラーメンをはじめとする麺類をやめる節制で完遂した。最初の1〜2ヶ月は体重が思うように動かず、一番つらかった。ここで投げ出していたら0円の威力を知らないままだったと思う。お金の話に絞れば、減量だけは唯一「支出ゼロで、むしろ食費が減る」領域だ。医療の力を借りる選択肢もあり、薬や医療機関を使う場合の費用相場はGLP-1オンライン診療5社の料金比較とDIOクリニックの料金検証記事で整理している。0円で始めて、続かなければ医療の選択肢を検討する順番が家計には優しい。
AGAの薬は月1,800円という金額の軽さが特徴だが、やめ時を決めにくい継続支出でもある。始める前に総額の見通しを持ちたい人は、AGA早期治療の費用を実額で検証した記事で確かめてから決めるといい。
ホワイトニングは方式によって価格帯が大きく違う。数千円のセルフから歯科医院まで、4つの方式の費用相場と選び方はホワイトニング4種の比較ガイドで網羅した。
脱毛は4領域で最も高額になりやすい。だからこそ質のフィルターの出番で、私は医療脱毛しか選ばなかった。なお顔まわりでは、ハイフのように医療とエステの境目が分かりにくい施術もある。その線引きはハイフの医療・エステ2種を整理した記事が参考になるはずだ。
この順番は原則であって、拘束ではない。強い悩みが1つに絞られているなら、そこから手を付けるほうが続く場合もある。ただしその時も、支出の質と「借りない」の線だけは守ってほしい。順番は入れ替えられるが、この2つを崩すと家計側の守りがなくなる。
🪜 順番に迷ったら:「0円でできることを、まだやり尽くしていないか」を最初に問う。私のように高い方から登ると、0円の威力に気づくのが遅れる。安い段から登って損することは、まずない。
よくある質問
Q. 美容代は月いくらが普通ですか?平均と比べて多いのが心配です。
調査上の平均は月数千円だ(美容センサス2022年下期で女性5,329円・男性2,813円)。ただ平均は使う人と使わない人をならした数字で、あなたの適正額ではない。比べる相手は世間の平均ではない。見るのは自分の家計で、維持費が手取りの5%以内に収まっているかを見るほうが実用的だ。私自身の維持費は月1万8,000円弱で、平均よりだいぶ多い。それでも家計は壊れていない。
Q. 結局、何から始めるのが正解ですか?
お金の負荷が軽い順で、減量→AGA→ホワイトニング→脱毛を勧める。特に体重に余地がある人なら、0円の節制から始めれば家計は無傷で済む。私は逆に高い脱毛から始めてしまった。順番を間違えても取り返せるが、最初から安い段を選べば家計のダメージはない。
Q. 使いすぎな気がして罪悪感があります。どこで線を引けばいいですか?
金額の前に、支出の「質」を点検してほしい。医師や専門家の裏付けがあるものへ払っているか、あいまいなものへなんとなく流れていないか。次に終わりの有無を見る。完了に向かう支出なら期間限定と割り切れる。終わりのない維持費が積み上がっているなら、50点で止める発想で棚卸しをする。3ヶ月続けて手応えのないものは撤退していい。
Q. 男性が美容にお金をかけるのは、まだ少数派ではないですか?
数字の上では少数派ではなくなりつつある。美容センサス2025年下期では、20代男性の美容医療利用率は22.8%と同年代の女性を上回り、男性の利用率は5年連続で上昇して過去最高とされる。営業課長時代に支店で見てきた印象でも、仕事のできる人ほど身だしなみに手を入れていた。人と会う仕事なら、性別を問わず検討に値する支出だと考えている。
Q. 服や時計を良くするのと施術と、どちらを優先すべきですか?
家計の観点では、身体そのものへの支出を先に勧める。アイテムは買った瞬間が満足のピークで、流行が変われば買い替えが続く。身体側は一度整えば買い替えが発生しない。同じ予算なら、先に減点を消す側へ回すほうが長持ちする。
Q. 貯金が少ないのですが、ローンや分割で始めてもいいですか?
FPとして、これだけは止めておく。借りて始める美容は、利息の分だけ高くつく。しかも支払いが残っているうちに次の欲しい施術が現れて、家計の出口がなくなっていく。まず0円の選択肢から始めて、並行して貯める。貯まった範囲で、負荷の軽い順に払う。遠回りに見えて、これが一番早い。
まとめ|金額の枠より「何に出すか」の質で決める

美容のお金で後悔しない人は、たくさん使わない人ではなく「何に出すかを自分で決めている人」です。平均でも広告でもなく、自分の家計と相談して決める。この記事がその相談台になれたら嬉しいです。
最後にもう一度、結論を置いておく。美容支出の管理で効くのは、金額のルールより「医療と根拠のあるものにしか出さない」質のフィルターだ。そのうえで、期間限定の集中支出と毎月の維持費を分けて数える。私の場合、集中期は月10万円を超えたが総額80万円で終わりが来た。維持費は月1万8,000円弱。あなたの数字は、手取りの5%以内という目安と照らして眺めてみるといい。
そして順番。今からやり直すなら、減量→AGA→ホワイトニング→脱毛と、お金の負荷が軽い方から登る。高い方から始めた私と同じ回り道を、あなたがなぞる必要はない。
📝 この記事の要点(3行)
- 平均と比べない。単発価格を月額換算・年総額に直し、自分の家計の余白と比べる
- 金額ルールより質のフィルター。根拠のあるものだけに出し、借りてまでは使わない
- 深入りするとお金が溶ける。50点で止め、3ヶ月手応えゼロなら撤退。順番は安い段から
今日できる一歩は、家計簿アプリでも紙でもいいので、自分の美容関連の支出を年間総額で書き出してみることだ。書き出すときは維持費と集中支出の2列に分ける。集中支出には「いつ終わるか」を、維持費には「やめ時の条件」を横に書き添える。書き出した金額を12で割れば、あなたの「本当の月額」が出る。その数字を見てから、増やすか減らすかを決めても遅くない。数字にした瞬間、美容のお金は不安の種から、自分で動かせる家計の1項目に変わる。
📚 参考にした統計・公的情報(一次情報)
- 総務省統計局「家計調査」(理美容サービス・理美容用品への支出)
- リクルート ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス」(月平均美容代・美容医療の利用率)
- 消費者庁 消費者白書(2022年)コラム「若者の美容に関する消費の動向」
⚠️ 免責:本記事は、美容にかける支出を家計の視点で整理した1級FPの体験談・考え方です。文中の施術名はあくまで「支出の項目」として挙げたもので、各施術の医学的な効果・安全性・適否を述べるものではありません。効果や経過には個人差があり、施術や減量などの取り組みの可否・方法の判断は、必ず医師にご相談ください。金額はすべて筆者個人の実支出であり、料金は医院・クリニック・プランにより異なります。
🗓 本記事の金額・統計データは2026年7月時点で確認したものです。筆者の支出額は当時の契約条件によるもので、現在の各サービスの料金は必ず公式サイト等で最新情報をご確認ください。

この記事を書いた人:ニカイドウ
1級ファイナンシャル・プランニング技能士|株式会社something new 代表取締役
大手証券会社で長年勤務し、営業課長として数千件の家計管理をサポートしてきた「お金の専門家」です。現在は独立し、政府・日銀が設立したJ-FLECの認定アドバイザーとして活動しています。
- 専門領域: 家計管理、美容にかける費用の設計、ミニマムライフ設計。
- 実績: 長年の金融キャリア、6ヶ月で25kgの減量達成、医療脱毛・AGA予防・ホワイトニングを自費で実践。
1級FP・事業家の視点で、人生のノイズを削ぎ落とし「本質」だけに集中するためのヒントを発信しています。
運営組織
- 運営: 株式会社something new
- 代表: ニカイドウ(代表取締役)
- 保有資格: 1級ファイナンシャル・プランニング技能士(日本FP協会・きんざいが実施する国家検定)、J-FLEC認定アドバイザー
お問い合わせ
本記事に関するご相談・お気づきの点は、当サイトのお問い合わせフォームからご連絡いただけます。
🏥 監修ステータス(情報の透明性について)
医師監修ではありません。本記事は1級FPが「美容にかける支出と家計の考え方」を整理したもので、医学的な内容の解説は含みません。治療・施術に関する効果や適否の判断は、かかりつけ医や受診先の医師にご相談ください。


